2018年にワンルームマンションを購入して賃貸経営をしている会社員Nさんから相談がありました。
「不動産屋に言われた通り2月に確定申告をしたのに、その後国税庁から呼び出しされた、、、何故か追徴課税がきている、、、どうしよう、、、」
という内容です。
会社員Nさんは確定申告は生まれて初めて。
不動産投資も初めてです。
申告する内容は不動産を購入した営業マンから「この数字を記入すれば大丈夫です」と言われたようで、そのまま申告書に転記したそうです。
それでも内容がわからないので税務署の係員に聞きながら記載して完了した、とのことでした。
まずは確定申告書を見ないとなんとも言えないので、会社員Nさんに確定申告書を見せて頂きました。
すると
虚偽だらけ、、、、、。
- 減価償却の金額が全く違うし、年数まで違う
- 経費で落とせないものまで経費計上している
申告した税務署の係員も詳細までチェックしなかったのでしょう。
流れ作業みたいなものですからね。
被害者は会社員Nさんですね、、、、、
その後は知り合いの税理士を呼び、正しい申告内容になるよう修正申告を実施して「追徴課税」を会社員Nさんが支払い解決し、今後どのような賃貸経営をしていくか、最善策を模索しているところです。
最近、このようなご相談が多くなりました。
収益物件購入時に、不動産屋の担当さんが「虚偽」の減価償却費用の金額を投資家さんに渡し、そのまま確定申告をおこない、その事実が「虚偽」だと後から発覚して国税庁から追徴課税がくるパターンです。
不動産を仲介した不動産業者さんが
「税金対策になるから不動産投資をしたほうがいい」
という営業をして不動産を購入してもらい
あとは知らない、、、ということなのでしょうか、、、
だとしたら本当に恐ろしいですね、、、。
不動産業界ってどうなんだろう、、、と私も感じてしまいます。
会社員Nさんが不動産投資をした理由は、知り合いに不動産投資セミナーに連れて行かれ、
「不動産投資は税金対策になるし、将来の年金がわりにもなる。
今、会社員Nさんが加入している生命保険と同じなんだから、生命保険をすぐ解約して不動産投資をしたほうが会社員Nさんが20年後、30年後になった時、相当な資産の差が出る」
と言われたので購入した、とのことです。
不動産会社を経営している私が言うのもどうなのか、とは思いますが
不動産投資は世間では「ミドルリスク ミドルリターン」とか「ローリスク ローリターン」とたくさんの書籍等に書かれていますが、実際はかなりハイリスク商品だと私は思っています。
その理由は
株式や為替(FX)投資ですと、含み損をかかえた場合、最悪の場合は「損失」を確定して「自分の意志」で「すぐ」手じまいできます。
不動産の場合は収益が上がらず、いざ「売却しよう」という時に、
自分の意志だけでは売却できず「買主さん」を見つける必要があります。
そして相場価格で売却募集をした場合、成約するまでの期間は早くて「3ヶ月~6ヶ月」の時間を要します。
相場価格が合っていたとしても、その物件のデメリットが強い場合、買い手がつかない場合もあります。
「売りたくても売れない」
ということも考えられる商品だということです。
正しい知識のもと不動産投資をおこなえば収益がでて投資は成功しますが、
今の時代、情報が多すぎて何が本当の正しい情報・知識なのかが判断がつかない、
というところが不動産投資を検討している方にとっても不利に働いてしまっている、ということですね。
人に喜んでもらったり
人を幸せにしたり
悩みを解決したり
健全な仕事をしたいものですね。