中古不動産売却を成功させるために大切なことが3つあります。
それは、「理由」「お金」「知恵」です。
なぜ、この 3 つが大切なのでしょうか?
それはあなたが自宅の売却をスタートし、ゴールを迎えるまでにいくつかある決断をするときの大切な指針となるからです。
この 3 つがしっかりしていないと、大切な瞬間に誤った決断をし、それが後悔につながります。
自宅の売却は一生に何度もありません。
しかし、その道のりの中でたくさんの選択と決断を売主として迫られるのです。
- 不動産会社にどのように依頼するのか
- 売り出し価格に間違いはないか
- 値下げをする場合の下げ幅はどうするのか
- 買主との値段交渉は
- 契約の内容はこれでいいのか
といったさまざまな瞬間にあなたは立ち会い決断を迫られます。
動くお金も大きいため、1 つの決断ミスが大きな損失につながります。
とはいうものの、不動産を売ることは人生で 1 度か 2 度の方がほとんど。
不動産売買の経験も知識もない。
なくて当たり前です。
このように「経験」や「知識」のないまま、人生で最大ともいえる取引を行なうのです。
それは例えるのであれば、未開の地へ向かう冒険です。
経験、知識もない状態で冒険に飛び出すことは「勇気」や「挑戦」とはいいません。
「無謀」「博打」といいます。
もちろん、飛び出しても運よくうまくいく可能性はあります。
しかし、それはあくまでも可能性の問題です。
テスト勉強でもヤマカンが当たればいいですが、たいていの場合「勉強しなかったところ」が出題されます。
だから出題範囲をくまなく、しっかりと勉強をして臨むのです。
出題範囲をくまなく勉強することが、結果として「出題されるテスト問題」を取りこぼさない可能性を上げることとなるのです。
不動産を売る事は一生に何度もありません。
しっかり準備して、「成功する可能性」を最大限にしておくことは当然のことです。
また、途中で「あ、間違えた」では取り返しがつかなくなるのが、不動産売却という冒険の怖いところなのです。
この人生で初めての冒険を成功させるために、次の 3 つを用意する必要があります。
それが、「理由」「お金」「知恵」です。
あなたが不動産売買をほとんど経験したことがない場合でも、この 3 つをしっかりと準備すれば、
あなたの不動産売却は成功するでしょう。
この「理由」「お金」「知恵」について、ひとつずつお話ししていきます。
マンション(不動産)売却成功の3つのポイント NO1 売却理由
あなたにはマンション(不動産)を売却しようと考えた「理由」があるはずです。
NO1 まずは売却「理由」の確認を今一度おこなう
例えば
- 転勤が決まった
- 新築マンションを購入した
- 子供が二人になり手狭になった
というように、人それぞれにマンション(不動産)を売却する理由があるのです。
中には
- 気分転換に!
という理由で、マンション(不動産)を売却する方もいます。
「売却理由なんか自分でわかっている」といわれるかもしれません。
しかし今一度「なぜ自分がマンション(不動産)を売却するのか」を確認してください。
いくつか例をあげてみます。
1 売却スケジュールが優先!
「半年後に転勤が決まっているため、それまでに売却したい」という理由であれば
「半年以内に買手を見つけて、引越し後すぐに引渡し」というスケジュールが最善です。
そして、今すぐ売却活動を始める必要があります。
スタートが遅れ、売却完了までに時間がかかってしまうと、転勤後数ヶ月の間「使わない家」の住宅ローンを支払わなければいけないという事態になります。
半年後の転勤という理由であれば、「可能な限り半年以内に買手を見つける」ということが目標になります。
また半年を期限として逆算した売却活動が必要となります。
2 好条件(高価格)が優先!
「売り急ぎはしないが、手狭になってきたので近い将来一戸建てに買い替えたい」
という理由の方もいるでしょう。
そうであればあわてて売却する必要はないわけですから「時間をかけても、できるだけ好条件(高価格)で売却する」という目標が立てられます。
3 家計収支の健全化が優先!
「実は新築マンションをすでに購入済みで、ダブルローンの支払いが苦しい」
という場合は
「いち早く自宅を売却する」
ことで家計収支の健全化が急務となります。
1の「売却スケジュールが優先!」と近い理由ですがもっとシビアなケースです。
No2 「理由」を明確化し目標設定をする
このように「マンション(不動産)を売却する理由」をしっかり見きわめる事は「売却を完了させるための目標設定」を明確にさせることとなるのです。
「私は〇〇という理由で、マンション(不動産)を売却する。だから△△までに売却することが目標」と明確にするのです。
これが、あなたのマンション(不動産)売却の目標です。
No3 目標からの逆算
目標が明確化できたら、次は「どのように売却活動を行うか」を逆算していくのです。
優秀なビジネスマンやアスリートは、難しい目標でも次々とクリアしていきます。
彼らは「目標達成のためには、目標地点から現在までの逆算をすればいい」と共通していいます。
2020年開催予定である東京オリンピックを目指していたアスリート達は、4 年前に本番で最高のコンディションで臨むためにはどうすればいいのか、今から何をすればいいのかを逆算していたのです。
売上を上げたいビジネスマンなら、売上目標を定め、その売上を達成するには、今、そしてこれから何をどのようなタイミングで行うかを明確化するのです。
「半年後までにマンション(不動産)を売却したい」と思えば「最長で 5 カ月後までには売買契約をしておく必要があるな」とか「2 カ月間は高めに売り出しても、3 ヶ月目からは価格変更をして成約しなければいけないな」と目標に向かって逆算を行うのです。
マンション(不動産)を売却する理由を見きわめ、目標を明確にし、そして逆算して計画すること。
当たり前のような話ですが、本当に大切なことは、「当たり前のこと」の中にあります。
次回は次のステップ「お金」についてご説明します。
マンション(不動産)売却成功の3つのポイント No2 お金
1. マンション(不動産)売却に必要な「お金」とは
ここでお話しする「お金」とはマンション(不動産)売却に必要な「ツール」としての
「お金」です。
①売却に必要な直接経費
- 金融機関に返済する融資金額の残債務
- 不動産会社に支払う仲介手数料
- 司法書士に支払う登記費用
などが考えられます。
②売却後に発生する税金等の経費
- 不動産譲渡に対する所得税
- 不動産譲渡に対する住民税
- 相続税の納税資金
などが考えられます。
③手元に残す必要のある資金・今後の収支状況
このようにいろいろなお金の問題をクリアする必要があります。
マンション(不動産)売却においても「こうしたい!」という目標を決めたとしても、
「ツール=お金」の問題で前に進めないということがあるのです。
2. マンション(不動産)売却に必要な「お金」を明確にする
例えば「売却したい」と思っても、「売却想定価格」が住宅ローンの残債より安い。
この場合、成約しても残債に対する不足分を自己資金でまかなう必要があります。
しかし、「そんな自己資金はない」ということであれば「売却することができない」ので「売却することをあきらめる」という選択となります。
また、「売却して毎月の支払いを楽にしよう」と思っても、賃貸に替わることで逆に毎月の支払いがアップする可能性もあります。
古い間取りで「リフォームしてから売却しよう」と考えても、リフォームそのものに非常にお金がかかるケースもあります。
そうなると「購入者がリフォームを行う前提」で価格を見きわめる必要が出てきます。
「時間をかけてもいいから好条件で売却したい」と思っているものの、すでに新築住宅を購入し両方の住宅ローンを支払っているケースでは、
2 つのローンを払い続けられればいいですが、家計のバランスによっては「そんな余裕はない、早く売却したほうがいい」という結論となります。
しかし、同じ「好条件で売りたい」と目標設定した場合でも、家計にゆとりがあるのであればどっしり構えて売ればいいのです。
このように、マンション(不動産)売却においてツール=お金は非常に大切です。
目標・理由を定め、どのようなルート(方法)でマンション(不動産)を売却していくのかを考えるときに大きな役割を果たすのです。
お金次第でマンション(不動産)売却の方法というものは変わってくるのです。
まとめ
「お金がないと自宅は売ることができないのか?」
と、思われるかもしれませんが、それは違います。
ひとつひとつお金の問題を明確にしながら、解決をしていけばいいのです。
解決することによってマンション(不動産)売却成功確率を高めます。
しかし、その解決を素人判断で行なうと失敗します。
そこに必要なのは「知識と経験に裏づけされた知識」。
「知恵」が必要になるのです。
次回は、目標にその道具でたどり着くための「知恵」についてご説明します。
マンション(不動産)売却成功の3つのポイント No3 知恵
「目標」は決まり、「道具(ツール)=お金」によって準備もできました。
あと必要なもの、それが「知恵」です。
マンション(不動産)の売却を成功に導くために、優れた知恵が必要となります。
「知識じゃなくて知恵なの?」と思われるかもしれません。
知識と知恵について以下のような違いがあります。
「知識とは、人間、物事につて抱いている考えや技能のこと。知恵は、知識によって得られたもの、という意味から発展して、今では主に、ものごとの道理をわきまえていて適切にふるまう能力のことを指す」
つまり知恵とは、知識を得た上で実践的な経験を積むことによってもたらされるものとい
うことです。
1.マンション(不動産)売却における「知恵」とはなんでしょうか
それはズバリ
「あなたのマンション(不動産)売却を依頼する不動産会社(担当者)」
です。
不動産会社には、優秀な人もいれば、残念ながら能力の低い人もいます。
不動産会社と名乗る以上、「知識」はあって当然です。
しかし先ほども述べた通り、「知識のある不動産会社」ではなく「知恵のある不動産会社」の力を借りて、あなたのマンション(不動産)売却を成功させなければなりません。
2. 知識を知恵に昇華させるためには何が必要か?
知識を知恵に昇華させるためには「経験」と「感性」を兼ね備える必要があります。
あなたのマンション(不動産)売却を成功させる道のりでは、ときには問題が発生し、 予定通りに進められないという可能性もあるのです。
「市場の環境が変わった」「急にお金が必要になった」というケースです。
2020年4月現在ではコロナ禍により、まさに「不動産市況の大きな変化」が現在進行形であり、そのほかにもいろいろなことが起こって当然なのです。
そんなとき、あなたを適切に導いてくれるガイドがいれば、安心して進むことができます。
「最適なタイミングで最適なアドバイスをくれるガイド」、それがプロの不動産会社です。
3. 3つのポイントの中でも知恵=不動産会社(担当者)は最重要項目
「目標」や「道具(ツール)=お金」について自身で明確にできなくても、優秀なガイドがいれば「適切な目標と道具の使い方」を含め、どう進めていくべきかを明確に導いてくれます。
逆に考えれば、いくら適切に「目標」を定め、「道具(ツール)=お金」をうまく使えたとしても、導くガイドが悪ければ成功の確率は低下します。
失敗する確率の低いプランでさえ、ガイド次第では迷い、回り道を繰り返すのです。
まとめ
ここまで「理由」「お金」「知恵」という 3 つのポイントがまず大切だということを説明させていただきました。
この 3 つのポイントをベースとして知っていれば、これから説明するマンション(不動産)の売却を成功させる術の理解が深まることでしょう。