査定価格に影響する条件は?
マンションの場合
- 駅からの距離
- 築年数
- 眺望・開口部の方向
- マンションの「グレード」
- 管理の状況
- 間取・室内コンディション
- 共用施設
- 告知事項など
一戸建ての場合
上記にプラスして、
- 道路の幅員や種別
- 土地の形状
などが影響し、挙げれば他にもたくさんの項目があります。
査定方法については、公益財団法人不動産流通推進センターが提供する「既存住宅価格査定マニュアル」が一般的に広く利用されているとされています。
公益財団法人不動産流通推進センター 既存住宅価格査定マニュアル
査定対象となる不動産の各要素について、それぞれをポイント化し、その不動産のセールスポイントとウィークポイントを加減し、点数で浮彫りにしていきます。
結果、最終的に算出された点数をもとに査定をしていく方式です。
不動産会社も大手になるほど、細分化して点数をつける査定を好む傾向にあります。
取り扱い物件数も多いため、ある程度システム化し社内基準を設けたほうが、効率がいいからでしょう。
査定をする人が価格の根拠を説明しやすいというのも理由の 1 つです。
査定価格で重視するもう一つのポイント
冒頭でお話しした、定量的(数字を元に理論的に説明)な方法も大事ですが、それに加えてもう一つ重視すべきことがあります。
それは
「いま、市場で競合物件がどの程度売出されているか?」
ということです。
マンション(不動産)売却で競合物件の存在は非常に重要なのです。
定量的な査定アプローチは、査定対象物件の価値を理論的に把握することに役立ちます。
しかし、購入者の目線や気持ちから現場を考えると、「理論」よりも大切なことがあります。
同じマンションや、近隣エリアで、安く売り出されている物件がある場合などは、理論的に正しい査定価格で売り出したとしても、相対的に高額と見えてしまいます。
逆に、売り出し物件が少ないエリア、マンションであれば、高めの設定で売り出しても、際立った高値感が出にくいのです。
このように「他物件との比較において、購入者からどう見えるか?」という観点が、マンション(不動産)売買を行う上で一番重要なポイントとなります。
査定価格は不動産鑑定価格ではありません。
みなさんが依頼する査定の目的は、取引が成立するであろう価格がいくらぐらいなのかを知ることです。
購入者が理論的に買う価格を決めているケースは少ないのです。