賃貸物件を借りるということは、大家さんに対して毎月定められた家賃等を支払わなければいけません。
誰もがしっかりと家賃を支払うつもりでお部屋を決められていることでしょう。
しかし、何かしらの事情によりどうしても家賃等を支払えない(滞納)してしまった場合に起こることと、相談方法ついて解説します。
家賃滞納するとどうなる?
一般的に家賃の支払方法は「口座引落」または「振込」になります。契約の定めに則った支払方法となりますので選ぶことはできません。
口座引落の場合は引落日が定められているので、引落前日には口座へ用意する必要があります。
一方、振込の場合は「毎月〇日まで」と定められていますのでそれまでに振込が必要となります。
- 「忘れていた」
- 「大型出費による残高不足」
- 「収入減」
など事情があって家賃を支払えなかった場合は理由に関わらず管理会社などから連絡がきてしまいます。
滞納督促の連絡が来る
家賃の入金確認ができないと電話やメールにて家賃を支払うよう督促されます。
「大家さん」または「管理会社」、「保証会社」のいずれかが連絡をします。
連帯保証人を立てている場合は大家さんまたは管理会社から連絡が入ります。
毎月指定日に保証会社から家賃を引き落とされている場合は保証会社からとなります。
仮に保証会社に加入していても振込にて支払う契約の場合は、最初管理会社から連絡があり、支払いがされないようだと次は保証会社からの連絡に代わることもあります。
注意点として家賃の支払いを怠ってしまった際は必ずこの時点での連絡に対応することです。ここでの対応が後々の賃貸借契約を継続するうえで信頼関係に大きく影響するからです。
- 「お仕事が忙しかった」
- 「うっかりしていただけ」
- 「3日以内払うつもりだった」
などいろいろと事情はあると思いますが、だからと言って支払いが遅れていいわけではありません。
初めて家賃の入金がない入居者に対して、大家さんや管理会社は入居者の方が「悪意を持って家賃を支払っていないのだ」とは思いません。この時点では「忘れているのかな?」「もしかしてお身体に何かあったのでは?」といった感じで安否確認も含めて連絡をしています。
連絡を無視すると督促状の通知が届く
家賃滞納をしてしまっても、上述のように連絡に対応し、早急に家賃を支払っていれば急に重い文章の通知が届くことは少ないといえます。
しかし、滞納の後に管理会社や保証会社からの連絡に対応せずに家賃を支払わないとなると、支払いを強く促す「督促状」が届いてしまいます。
また、全く連絡が取れないようだと安否の不安が高まるので自宅訪問される場合もあります。
連帯保証人を立てている場合には連帯保証人にも支払いして頂くように電話連絡や督促状が通知されてしまいます。
強制退去を迫られる
再三の連絡や督促状など通知されているにもかかわらず無視することはもちろんですが、家賃の支払いを2か月以上滞ってしまうと契約解除を促されてしまいます。
保証会社に加入している場合は家賃2か月分を滞納してしまうと保証会社が「強制執行」の手続きに動き始めてしまいます。
強制執行とは家賃滞納があることを裁判所に訴えて退去を迫ることの許可を得ます。そして裁判所から許可が下りるとお住まいになっていたり、私物がお部屋の中に残されていたとしても強制的にお部屋の明け渡しを実行することです。
実際には2か月分の滞納があってから裁判所への手続きを開始するので2か月分の滞納をしてしまった直後に強制退去とはなりません。
今後お部屋を借りづらくなることも
家賃をしばしば滞納したり、強制執行を迫られてしまうとその後のお部屋探しに悪い影響がでてしまいます。
例えば、保証会社に加入している際に家賃滞納をしてしまうと、今後のお部屋探しの際に気に入った物件が見つかっても、その物件には同じ保証会社への加入条件があると入居審査に落ちてしまいます。
仮に保証会社が異なっていても保証会社間で情報共有されていることもあるので安心はできません。
連帯保証人を立てている場合には優先的に相談する
家賃を支払えないというのはなかなか相談しにくいことでしょう。
しかし、家賃を支払わずにそのまま住み続けることは叶いません。
連帯保証人がいる場合には支払いができそうにないと分かった時点で連帯保証人に家賃を立て替えてもらう相談をしましょう。
大家さんや管理会社へ相談する際の注意点
家賃の支払いが遅れそうな時や、滞納してしまった場合には「請求されるまでは黙っていればいい」「督促の電話に出るのは億劫」と思ってしまい、あえて自分から連絡するのは避けたいと思うかもしれません。
しかし、大家さんや管理会社からするとこの行為は信用を失ってしまいます。早い段階で大家さんや管理会社と連絡を取り、事情を説明し、いつまでにどのように支払うお考えでいるかをお伝えするようにしましょう。
注意点として「支払えません」とだけ伝えるのではなく、事情の説明と支払方法を伝えると同時に相談する気持ちを持つことで、相手は誠意を感じとり相談に乗って頂きやすくなります。
やってはいけないことは、自ら連絡する時や督促の連絡を受けた際に、「払えないものは払えない」など開き直ったり、「うっかりしていただけだ!」「少し待て!」など怒り口調で話すことです。
これではますます信頼関係が損なわれるのは当然です。
家賃の支払いは最優先に考える
家賃は住居という生活の基盤に関わる重要な支出です。
家賃を滞納してしまうと今住んでいるお部屋だけでなく、今後お引越しを考える際のお部屋探しにも影響を与えてしまうかもしれません。
今後の生活を考えると、家賃はどんな支払いよりも最優先で支払うべきものと認識しておきましょう。