「賃貸を解約したい」“途中解約”“違約金”の注意点と退去までの手続き!

賃貸物件(住居)の契約期間は2年間と定められていることが一般的ですが、借りているお部屋を解約(退去)する場合の条件は物件ごとに異なるため、退去前に契約内容を再確認する必要があります。

自分の借りているお部屋の契約内容をしっかり確認しておかないと思わぬ出費がかかることもあります。

この記事では賃貸契約を解約する前に確認するべき事項と、退去するまでの手続き方法を解説します。

賃貸契約の途中解約はいつでもできる!

一般的に賃貸契約期間中であっても借主はいつでも解約ができます。

しかし、物件によって解約の条件が異なるため、あなたのお部屋の契約内容を理解しておく必要があります。

賃貸契約の解約に関する内容は“ここ”をチェック!

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不動産屋によって契約書の書式が異なるため「契約条文の第○条を確認すればいい」というものではありません。

しかし、一般的にどの契約書でも解約に関する事項は記載されているのが通常です。

賃貸契約の解約について主に記載されている箇所については後述しますので、ご自身の契約書と照らし合わせて確認して下さい。

まず初めに確認するのは賃貸借契約書の解約予告期間

解約予告期間とは解約できるまでの最低日数です。

例えば「明日引っ越しするから明日で契約を解約します。」といっても通常の契約では認められません。
引っ越しを明日するのは構わないのですが、現在のお部屋の家賃を解約予告期間分は支払わなければならなくなります。

賃貸解約予告期間は物件によって異なりますが一般的に1か月前~2か月前となります。

もし、あなたのお部屋の解約予告が2か月前だとすると明日引っ越ししてその部屋を使用しなくても、その後2か月間は家賃を支払うか、または一括で2か月分を支払わなくてはいけないことになります。

こうして解約予告を理解しないで次の引っ越しだけを考えてしまうと大きな出費につながることもあるので注意して下さい。

賃貸の解約予告期間は”契約書の「ここ」”をチェック

契約書のはじめに物件住所や契約期間、家賃が記載されているページに解約予告期間について書かれていることが多くあります。
または契約書条文に「解約」「解約予告」について載っていることがあります。

※賃貸借契約書ひながた「赤字部分」参照

賃貸借契約を解約する月の家賃は1か月分かかる?

次に「解約となる月の家賃はどうなるのか?」を確認してください。

もしあなたのお部屋を解約する日が月末だとすれば1か月分の家賃を支払うことになります。
しかし、月の途中の場合は契約内容によって支払う家賃が異なることがあります。

解約月の家賃は主に次のようになります。

  • その月の日数を日割り計算
  • 月の日数に関わらず1か月を30日として日割り計算
  • 解約月の賃料1か月分を支払う

多く見受けられるのは「その月の日数を日割り計算」ですが、しっかりとご自分の契約書を確認しましょう。

賃貸の解約月に関する家賃の定めは”契約書の「ここ」”をチェック

契約書条文の「中途解約」「賃料・共益費」といった項目に記載されていることが多いです。

しかし、解約予告期間と違って必ず契約書に記載されているものではありませんので、もし契約書にこの条文が見当たらない場合は解約の申し出をする際に管理会社または大家さんに必ず確認して下さい。

※賃貸借契約書条文ひながた「赤字部分」参照

賃貸契約期間中の解約には違約金がかかる場合があるので注意

最近の賃貸契約条件として「契約期間中に解約(途中解約)する場合は違約金が発生」という物件が増えてきています。
特に契約時の初期費用が安い物件に多く見られます。

  • 周りの相場に対して家賃が安い
  • 仲介手数料が無料だった
  • ほとんど家賃しか払わず他の費用がかからなかった

このような契約は特に注意して下さい。

大家さんからすると長く住んでほしいという思いから近隣相場よりも安い条件にしている為、短期間での退去は損失が発生するので途中解約に対して違約金を設けているのです。

一般的に違約金のある物件は契約開始から1年以内または2年以内に解約する場合は家賃1か月分~2か月分を違約金とされています。そのため2年以上お住まいになっている場合は違約金の定めがあっても支払い義務はないことが通常です。

違約金については”契約書の「ここ」”をチェック

違約金についての定めは条文に記載されていないことがあります。
条文に記載されている場合は「中途解約」「違約金」についての条文の中にあります。

しかし、条文に記載されていないことが多いので必ず「特約(特約事項)」を確認して下さい。

特約は条文よりも優先して効力が発生する事がありますので、条文に記載がないからといって特約を見逃してはいけません。
特約にはそのお部屋に対しての特別な条件や注意事項が記載されています。

※賃貸借契約書特約条項参考例「赤枠」「赤字部分」参照

ルームクリーニング代が請求される

ルームクリーニング

 

 

 

 

契約書には退去の際に「ルームクリーニング代を借主負担とする」と記載されていることが一般的です。

敷金を支払っている場合は敷金から精算されますが、契約時に敷金やクリーニング代を支払っていない場合は請求されるものと考えておく必要があります。

ルームクリーニング代の定めは契約書の「ここ」をチェック

ルームクリーニングについては不動産会社の契約書によっては「原状回復」と書かれていることがあります。
「修繕義務」または「明渡し」の条文を確認してください。
さらに、条文だけでなく必ず「特約」も忘れずに確認しましょう。

※賃貸借契約書特約条項参考例「赤字部分」

賃貸契約「解約手続き」の流れ

実際に賃貸解約はどのように手続きをするのか順を追って解説します。

引っ越し日が決まったら管理会社または大家さんに連絡

手元に解約通知書が無いようであれば管理会社に解約の旨を連絡しましょう。
この際の連絡は電話をお勧めします。

メールで連絡をする際、解約の受付をする管理会社ではなく、仲介してくれた不動産屋にメールを送ってしまっている人が多く見受けられます。

このように送信先を間違えてしまうと解約の意思が伝わっていない為、解約希望日より後にずれ込んでしまい家賃を余計に払わなければならない恐れがあります。

意向を文面に残したい場合はメールした後に確認の電話をするようにしましょう。

賃貸解約の書面を提出

賃貸解約は書面による通知を必要とするのが一般的です。
この書面(解約通知書)は契約時に契約書類と一緒に渡されているか、解約の申し出の後に郵送されることになります。

まずは契約書類を確認して解約通知書の有無を確認しましょう。

解約通知書の提出は郵送、メール、FAX、どの方法によるかは管理会社や大家さんによって異なりますので確認してから提出するようにしましょう。

退去日を決める

解約通知書によっては退去(引っ越し)する日を記載する項目があります。退去日が確定している場合は解約日当日までの日付を記載してください。
解約日より後に退去日を設定する事はできませんので注意しましょう。

退去立会い日を決める

物件によってはお部屋を明け渡す時に管理会社または大家さんと一緒に室内チェックをしてから鍵の返却をすることがあります。

これを退去立会いといいます。

退去立会いでは室内の傷や汚れ、故障などをチェックします。

通常、退去立会いは解約日までに行わないといけません。また、室内の荷物を全て搬出して何も私物が残っていない状態で行います。

したがって、引っ越しの後から解約日までの間に行うことになります。

退去時の注意点


粗大ごみは各自治体のルールに従い、退去当日までには引き取ってもらうように早めの手続きをしましょう。

粗大ごみは頻繁に回収されない為、回収日まで放置されてしまい近隣住民からの大変なクレーム原因にもなります。

引っ越し当日までどうしても使用する粗大ごみは引越し先にて処分することも検討が必要となります。

退去するときの掃除は普段から掃除をされていれば特に必要ありませんが、家具や家電を搬出すると普段の掃除では届かなかった埃や汚れが目立つことがあります。

簡単でいいのでこうした埃や汚れを掃除しておくのが今までお世話になった大家さんとお部屋へのマナーといえます。

まとめ

今回の記事では賃貸契約を解約する際の注意点と手続きを解説しましたが、最も大切なことは賃貸契約の時点で解約に関わる事項もしっかりと理解しておくことです。

入居時の条件だけでお部屋を選ぶのではなく、退去する際にかかる費用や手続きを理解しておかないと快適だったお部屋も最後に思わぬことに悩まされるかもしれません。

これからお引越しをされる際の参考にしてください。

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